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急進的な未来の海のシナリオを推測するためのSFプロトタイピング

海は、急速に変化している。私たち次第で今後の未来の海が変わる、ちょうどその時に出くわしているのだ。

Andrew Merrie(ストックホルムレジリアンスセンター/ネレウス同窓生)は、このような未来の海は、異なるのではないのかということに関心を抱く。SFプロトタイピングと呼ばれる革新的方法を利用して、世界の海と漁業に関する4つの急進的未来を考案している。2つのシナリオは、より理想郷的未来を、残り2つはより暗黒郷的未来を描写している。それらは、異なる方法で、物語様式でスペキュレイティプ(思弁的)・フィクションとして書かれている。例えば、旅行雑誌記事、死亡記事、TEDのようなトークを文字におこしたもの、過去記事を再掲載したシリーズものなどである。

北海における海の気候変動アセスメント報告書: 社会・経済的影響 ー 漁業

William Cheung (ネレウスディレクター・科学)とMiranda Jones (ネレウス同窓生)が共同執筆した章「社会・経済的影響ー漁業」が、北海における海の気候変動アセスメントに掲載された。この章では、漁業における生物学的、運用的、経済的懸念について、気候変動の「hot spot」として認定される北海の急速な温度変化に関して、近年の状況や今後の影響について言及した。北海とは、イギリスとノルウェーの間からヨーロッパ本土におよぶ地域であり、世界で最も重要な漁場として名高い。

季節周期の変化について:Rebecca Aschがフェローシップを終了

春になって、植物の芽が地面を押し上げ、日中暖かくなり、日が長くなってくると、サーモンの稚魚が卵からかえり、泳ぎ、餌を食べ始める。このとき、稚魚は植物プランクトンを餌とし、植物プランクトンも繁殖しているべきである。しかし、気候変動の影響で温暖化が進み、サーモンのような多くの魚の稚魚がこれまでより早い時期に卵からかえってしまったり、逆に遅くかえったりしている。同様に植物プランクトンの繁殖にも同じ状況が起こっている。そのため、餌が繁殖する時期と稚魚が餌を必要とする時期が合わなくなってきているのだ。

UBC Green College セミナーシリーズ:海洋と漁業における世界的変化への適応

今年、ネレウスプログラムはUBC Green Collegeと「海洋と漁業における世界的変化へ適応するために」についてセミナーシリーズを開催する予定である。このシリーズは、海の変化がどのように環境や人々に影響しているかを探求する7つの講義からなる。秋に行われる最初の3つのセミナーを下記に紹介する。残り4つのセミナーについてもまもなく発表する予定。このセミナーは、UBC(6201 Cecil Green Park Road, Vancouver, BC, Canada)で行われ、無料で一般公開される。

南シナ海の不安定さ:生態系における課題と国際政治に関わる複雑な現状

近年、海の国際紛争における最も重要な課題であり、さらに論争が激しさを増す問題として、南シナ海での海洋領土を超える法的請求が挙げられる。 1982年制定の海洋法(UNCLOS)では、沿岸から海洋空間の200海里までの主権利と管轄権を付与する、排他的経済水域(EEZ)を請求する権利があるとしている。しかし、南シナ海では、海域内の南側に位置する小さな島や岩礁に対する一連の歴史的主張により、排他的経済水域の枠組みが複雑になっている。

この政策概要は、国家管轄権を超えた海域(ABNJ)シリーズにおける、ネレウスプログラムの科学と技術の概要の一部である。

この政策概要は、国家管轄権を超えた海域(ABNJ)シリーズにおける、ネレウスプログラムの科学と技術の概要の一部である。この概要は、カナダ、ニューファンドランド島、セントジョーンズで2016年7月〜8月に開催された第4回国際海洋保全会議の前に開かれたワークショップにて作成され、8月26日〜9月9日に国連で開催された、国家管轄権を超えた生物多様性準備委員会の第2回会議ために準備されたものである。

気候変動による漁業の損失が、2050年までに年間100億ドルに及ぶ可能性

気候変動が現在の速度で進んだ場合、世界の漁業は2050年までに、およそ年間100億ドルの損失を被る可能性がある。それにより、漁業を食料源や生活収入の糧としている国々では、さらなる影響を受けるだろうことを指摘した日本財団ネレウスプログラムの研究論文がScientific Reportsに発表された。

IUCN 地球温暖化に関する報告書

Explaining Ocean Warming は、国際自然保護連合( IUCN )が海洋生物、生態系、商品やサービスへの温暖化による影響を考察した包括的な報告書である。この報告書は、12カ国、80人の科学者達によってまとめられ、9月1日〜10日にハワイで開催された IUCN世界自然保護会議において発表された。ネレウスプログラムの研究はこの報告書の二章に寄稿された。

FishAdapt:漁業と養殖のための気候変動への適応に関する国際会議

Rachel Seary(ネレウスフェロー/ University of Cambridge/UNEP-WCMC)は、2016年8月8日もバンコクで開催された第一回漁業と養殖のための気候変動への適応に関するFishAdapt 会議に参加した。会議は、漁業や養殖産業での気候変動の適応の実践的な経験を分かち合う機会を提供することを目的とした。この会議には、27カ国から110人の研究者達が参加し、異なる地域や異なる生態系の設定下での適応戦略の施行例を広めること、漁業や水産業に関する気候変動適応とそこに頼っている社会の脆弱性に関する研究のための知識や今後の必要条件の近況を確認することを行った。

政策概要:外洋生態系での漁業の影響

この政策概要は、国家管轄権を超えた海域(ABNJ)シリーズにおける、ネレウスプログラムの科学と技術の概要の一部である。この概要は、カナダ、ニューファンドランド島、セントジョーンズで2016年7月〜8月に開催された第4回国際海洋保全会議の前に開かれたワークショップにて作成され、8月26日〜9月9日に国連で開催された、国家管轄権を超えた生物多様性準備委員会の第2回会議ために準備されたものである。