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Archives for 7月 2015

7月 2015

ネレウスブログ4:野生を感じる事と沿岸開発、メキシコにて

6月末にネレウスプログラムとして「海の未来を予測する」と題したレポートを発表しました。気候変動が漁業に与える影響を科学的な説明からその政策的影響まで網羅したレポートです。少し専門的な解説も入りますが、海洋関係者にはもちろんそうでない方にも、海の未来についての概要と最新の研究(ネレウスによる)をご理解いただけるコンパクトなレポートですので、ご一覧ください。アメリカではCBS、日本でも数紙に取り上げていただき、これまですでに、千件近いダウンロードがありました
(http://archives.nereusprogram.org/ja/nereus-report-predicting-future-oceans-climate-change-oceans-fisheries/)。

William CheungとYoshitaka Otaが科学会議Our Common Future under Climate Changeにて講演

ウィリアム・チュン博士と太田義孝博士(両ネレウス共同統括)は、パリで開催された科学会議 Our Common Future under Climate Change に参加し、気候変動が海洋生態系と漁業に及ぼす影響についてネレウスプログラムで発見したことを発表した。7月7日から10日にかけて開催されたこの会議には、100カ国から2000人近くが参加し、気候変動に関する科学的知見に基づきあらゆる側面から議論した。

Thomas Froelicherの海洋生態系の多様な要因の出現に関する 論文がBiogeosciences誌に掲載

ネレウスプログラムの同窓生で、2012−2013年のシニアリサーチフェロー(プリンストン大学)であったトーマス・フローリカーが共著した論文、 Emergence of multiple ocean ecosystem drivers in a large ensemble suite with an Earth system model がBiogeosciencesに掲載された。この著者たちは、温暖化、酸性化、貧酸素化、生物生産量の撹乱、などの海洋生態系の多様な要因の出現について調査した。

ネレウスブログ3 気候変動と漁業について

ネレウス太田です。現在イギリス、ケンブリッジです。明日フランスに向かいパリでの科学会議,Our Common Future under Climate Change”に出席します。山のようなプログラムで気候変動と私たちの未来についての科学が共有されます。このブログで今後レポートします。

ウィリアム・チュンの気候変動による魚の回遊 に関する論文がScienceに掲載

研究者が集まる国際チームが、二通りの気候変動のシナリオから予想される未来の海を比較した。一方のシナリオは、2100年までの気温の上昇を2℃以内に抑えるというコペンハーゲン合意によるもの。もう一方は、これまでのアプローチ通り気温が5℃上昇するというもの。研究者は、もしこのまま温暖化が抑制されなければ、気温の上昇を抑制したシナリオより 65%早い 段階で、魚は現在の生息域から移動してしまう、つまり生物多様性や生態系の機能に変化をきたす結果となる、と述べている