国連海洋会議事前会合でのサイドイベント
2月15日と16日、国連総会は6月に開催される国連海洋会議のための事前会合をニューヨークで開催した。この会議の目的は、持続可能な開発目標(以下SDG)14:持続可能な開発のために海洋、海洋資源の保全と持続可能な利用、の実施を支援することである。
2月15日と16日、国連総会は6月に開催される国連海洋会議のための事前会合をニューヨークで開催した。この会議の目的は、持続可能な開発目標(以下SDG)14:持続可能な開発のために海洋、海洋資源の保全と持続可能な利用、の実施を支援することである。
気候の変動は、魚資源の変動につながる:気候変動は魚の行動分布および成長率に影響を与える可能性がある。このため、漁業管理はこれらの変動に動的に対応しなければならない。管理決定が主に過去のパターンを基に行われた場合、気候変動によって状況が悪化する可能性がある。Charles Stock (NOAA/ネレウスプログラム研究責任者)、Rebecca Asch (イーストカロライナ大学/ネレウス同窓生)、Malin Pinsky (ルトガー大学/研究責任者)、Ryan Rykaczewski (サウスカロライナ大学/同窓生)が共著したOceanography の新しい論文では、海洋生物資源とその展望や課題について、季節ごとの予測、また今後10年の予測に関して考察している。
西アフリカは、気候変動に最も脆弱な地域となる可能性がある。この地域では、生計をたてたり、重要な食糧源を確保するために漁業に依存するところが大きい。現在、西アフリカの海洋資源は、乱獲や気候変動(気候変動に起因する海の温暖化により、その海域の魚資源がより冷たい海へ移動する)に脅かされている。ネレウスプログラムの研究によると、二酸化炭素排出量が現在のレベルで推移する場合、この地域では漁業関連の雇用は50%減少し、年間総損失は3億1,100万ドルになると見込まれている。
Daniel Dunn(デューク大学/ネレウスシニアリサーチフェロー)は、デューク大学(ノースカロライナ)で2月15日から17日にかけGlobal Ocean Biodiversity Initiative (GOBI) とInternational Climate Initiative (IKI) と世界の回遊魚の連結性に関するワークショップを開催した。
Alex Oude Elferiink (ユトレヒト大学/ネレウスプログラム研究責任者)、Erik Molenaar(ユトレヒト大学/研究責任者)、Richard Caddell (ユトレヒト大学/ネレウスプログラムフェロー)は、2月7日、8日に ワークショップ “Strengthening International Fisheries Law in an Era of Changing Oceans” を開催した。このイベントは、オランダ海洋法研究所(NILOS)とユトレヒト大学ユトレヒト水・海・サステイナビリティ法(UCWOSL)センターにより共催された。
Daniel Dunn(デューク大学/ネレウスシニアリサーチフェロー)とGuillermo Ortuño Crespo(デューク大学/ネレウスフェロー)は、デューク大学で2月7日、8日に開催された“Workshop to Share Experience of Support to Small-Scale Fisheries” に出席した。
Jessica Spijkers(ストックホルムレジリアンスセンター/ネレウスフェロー)は、1月30日から2月3日にかけてメルボルン大学で開催された構造方程式モデリングの基礎についてのワークショップに参加した。 Australian Consortium for Social and Political Researchが主催したこのワークショップでは、構造方程式モデリング(SEM) の概要が説明され、それによる多数のアプリケーションと機能が紹介された。指導にあたったのは、Mark Griffin(オーストラリア統計情報システム開発局創業ディレクター)であった。
メキシコにおけるスペインの統治とその後の先住民統合政策に抵抗した先住民セリ族は、メキシコ北西 部の乾燥気候にある先祖代々の沿岸および海洋領土の一部に対して、ようやく正式な権利を得た。彼ら の生計は海の資源に維持されてきたが、現在は魚資源の減少により外部との競争と戦わなければならな くなっている。」とYoshitaka Ota(ネレウスディレクター・政策)とAndrés Cisneros-Montemayor(ネレウスプログラムマネージャー)はThe Conversationの中で記述している。
ネレウスプログラムとグリーンカレッジは、1月19日、今年最初の公開セミナーを、先住民族の漁業をテーマに共同開催した。ネレウスからは、 Yoshitaka Ota (ネレウスディレクター・政策)、Suzanne von der Porten(ブリティッシュコロンビア大学/リサーチアソシエイト)が、またゲストスピーカーとしてMarjo Vierros(国連大学高等研究所)を招き、先住民漁業に関する研究と国内および国際規模での効果的な政策実施における課題についての発表を行った。
Richard Caddell (ユトレヒト大学ネレウスフェロー)とDaniel Pauly(ブリティッシュコロンビア大学/ネレウス運営委員長)は、1月22日から27日にかけノルウェー、トロムソで開催された アークティック・フロンティア国際会議に出席した。この会議には、学術、政府、ビジネスからの代表が1400人以上集まり、北極圏の持続可能な開発に関する課題について議論した。