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Archives for 4月 2017

4月 2017

カツオかキハダか?マグロ漁業の資源状況と生態系への影響

マグロの水産資源が危機的な状況にあるという見出しを目にしたことがあるだろう。“Bleak outlook for sushi favourite as bluefin tuna levels drop 97 per cent(クロマグロの水準が97%低下し、寿司好きにとっては暗い見通し)” という記事がTelegraphに掲載された。CBS Newsでは、 “Sushi eaters pushing Pacific bluefin tuna to brink of extinction(寿司を食す人々が太平洋クロマグロを絶滅の危機に追い込む)”と報じた。

繁殖戦略とロックフィッシュ:漁業管理のための生活史の特質のフレームワーク

水族館や水産市場へ訪れると、信じられないほどの種類の魚がいることがわかる。これらの魚は見た目だけでなく生活史の特質が異なる。生活史には、最大魚体サイズ、寿命、成熟年齢、産卵(卵の数)が含まれる。同じ系統発生、進化の歴史を持つ魚は類似の特質を共有する。逆に、無関係の魚は、時折、同様の特質を独自に進化させる。

持続可能なコースのチャート作り:カナダの漁業を探るパネルイベント

Andrés Cisneros-Montemayor(ネレウスプログラムマネージャー)は、OceanCanadaとVancouver Aquariumが4月11日に主催したセミナー “Charting A Sustainable Course: Exploring Canada’s Fisheries” にてパネリストを務めた。このイベントは、形式ばらないパネルディスカッションで行われた。パネリストたちは、カナダの地域の漁業、先住民漁業、レクリエーションフィッシング、商業漁業に関する現在の問題と将来の予測についての考察を述べた。

極地環境での人間行動に関わる法令に関するワークショップ

Richard Caddell (ユトレヒト大学/ネレウスフェロー)は、4月8日にフィンランドのロバニエミで開催された ICE LAW Project の極地環境での人間行動に関わる法令に関するワークショップ(Workshop on Laws and Regulations Currently Guiding Human Behaviour in Icy Environments)に招かれ講演した。これは海と海氷の法律を取り巻く問題を探求するワークショップである。

北アメリカ漁業経済学者協会フォーラム

Andrés Cisneros-Montemayor (ブリティッシュコロンビア大学リサーチアソシエイト/ネレウスプログラムマネージャー)は、メキシコ、ラパスで3月21日から24日にかけて開催されたNorth American Association of Fisheries Economists Forum(北アメリカ漁業経済学者協会フォーラム)でプレゼンテーションを行った。

国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ) PrepCom3 サイドイベント

ネレウスプログラムは、3月27日から4月7日にかけ、ニューヨークの国連本部で開催された国家管轄権外区域の海洋生物多様性に関する第3回準備委員会会議でサイドイベントを開催した。本準備委員会は、国連海洋法条約に基づく公海の保護について、法的拘束力のある文書を作成する過程で国連総会へ勧告するために設立されており、公海の管理に関する様々な議論が交わされている。今回、ネレウスプログラムでは、デューク大学フェローのダニエル・ダンが中心となり「隣接:法的判例、生態学的なつながり、そして伝統的知識が、いかに海における近接(公海と沿岸の関係性)に対する私たちの理解を広げるのか 」と題したサイドイベントを4月4日にニューヨークの国連本部にて開催した。

静かな草原から海洋まで:なぜ海草の草原が魚に重要なのか

海の下にある海草。海藻と混同しないで欲しい。海草とは、海水に浸った生活に適応した陸上植物だ。つまり、海草は、数百年前に海洋環境にコロニーを形成したと考えらえる海の陸草だ。東南アジアからスカンジナビア、北米全土、世界各地の熱帯地域や温帯地域で異なる種の海草が見られる。他の多くの生物にとって重要な生息環境を作り出しているので、「根幹種」として知られている。言うなれば、サンゴ礁や昆布から成る海草藻場は、地球規模で重要な海洋生態系であり生息域なのだ。この藻場は、非常に生産的で、堆積物を安定させることで海岸線の侵食を防ぎ、サンゴ礁と同様に豊かで多様な種のために、永久的な移動性の生息地を提供しているのである。