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ネレウス今週のニュースー12月9日

沿岸域先住民が同国の非先住民と比べて、一人当たり15倍以上の水産物を消費している、というネレウスプログラムの研究がPLOS ONEに掲載された。

また、この研究は “Indigenous peoples of the world’s coastlines are losing their fisheries — and their way of life“という記事で、ワシントンポストに掲載された。

沿岸域先住民による水産物消費に関するグローバルな傾向

先住民は、従来定量的研究に抵抗を示しており、特に先住民族のコミュニティに損害を与える差別的な社会経済的および政治的政策を課する定量的研究について強い嫌悪を感じている。しかし、世界中の沿岸域先住民による魚の消費量を具体的に定量化する世界のデータベースにアクセスを持つことで、多面で先住民族の闘争に重要な貢献をもたらすが考えられる。何より、食料としての魚の消費に関する情報の構築により、先住民族の食糧主権の重要な問題を示すことが可能となる。

Colleen Petrikが2016年度のPICES科学委員会最優秀プレゼンテーション賞を受賞

Colleen Petrik(プリンストン大学/ネレウスフェロー)が、11月2日から11日にかけサンディエゴで開催されたPICES年次会議で科学委員会最優秀プレゼンテーション賞を受賞した。彼女は、ネレウスの研究で構築したモデルの結果を使用し、“The response of fisheries production to natural and anthropogenic forcing: past, present and future”というプレナリー・プレゼンテーションを行った。このセッションの詳細は以下。

Green Collegeセミナー:漁業における汚染物質に対する気候変動の影響

「私たちのエネルギー選択によって、他の多くの種類の汚染物質に影響が出る。水力発電:貯水池に洪水が発生すると、実際には神経毒性であるメチル水銀生成を促すパルスが生じ、CO2とメタンについても同じである。」とElsie Sunderland(ハーバード大学環境科学工学科准教授/ネレウスプログラム共同研究者)は話す。

PICES25周年:功績を讃え、未来を想像するPICES年次会議

11月2日から13日にかけて、 North Pacific Marine Science Organization (PICES) 年次会議がアメリカ、サンディエゴで開催された。この会議では、これまでの25年を振り返り、同時に今後25年を予期することをテーマにPICES 25周年を祝した。沿岸生態系ストレス要因、海洋生物多様性の損失や変化、気候変動に対応した生産性や種分布の変化、将来の海洋生態系の見通しや予測の展開、海洋生態系や人類社会への気候変動による影響の考察を含むトピックが話し合われた。

INFORMATION SHEET: 奴隷漁業と日本の水産消費

タイ、ミャンマー、カンボジア、インドネシアの男性達は、タイやその他外国籍の漁船で強制労働を強いられている。彼らの中には、数年もの間船上に留まらされ、賃金はかなり少額で、その上支払いは不定期、休みなく1日18時間から20時間もの労働を強いられている者もいる。また、脅迫され、身体的虐待を受け、長時間労働をするために薬漬けにされ、さらには病気になったり、逃走、反抗しようものなら殺されてしまうという実態が報告されている。(2016年米国務省人身売買報告書より)

ネレウス今週のニュース

“Emptying seas, mounting tensions in fish-hungry Asia” がNikkei Asian Reviewに発表された。魚資源が乱獲されているにもかかわらず、需要が増加しているアジアにおける海洋と漁業の現状と将来について論じ、Yoshitaka Ota(ネレウスディレクター・政策)による洞察を記事として掲載した。

ネレウス今週のニュース

Andrew Merrie(ストックホルムレジリアンスセンター/ネレウスフェロー)が、ネレウスフェローシッププログラムの一部として、世界の海と漁業に関する急進的未来のSF作品を4つ創作した。また、これらの物語に加えたSimon Stålenhag 作のイラストがWired に掲載された。

第7回オスロ・サウサンプトン・チュレーン年次会議

Richard Caddell (ユトレヒト大学/ネレウスフェロー)が、10月13日に開催されたオスロ、サウサンプトン、チュレーン年次会議に出席し、自身の論文 “Pirates and Platforms: Maritime Disorder and the Arctic Sunrise Arbitration”を発表した。この学会は、世界的に海事法分野を牽引する、オスロ大学、サウサンプトン大学、チュレーン大学の法科大学院が開催する年次イベントである。y.

NGOとグローバル海洋ガバナンスの連携を理解する:Lisa Dellmuth、フェローシップを終了

Dellmuthは、マンハイム大学で政治学の博士号を取得した。フェローシップとして進めた彼女の研究は、いつ、どのように、なぜ権利擁護団体が集結し、グローバル海洋ガバナンスに影響を与えるのかに焦点を当てた。また、権利擁護団体、国内政治、グローバル海洋ガバナンスにおける国際政府組織間の連携についての理解を深めるために政治学と経済学のツールを使用した。