Richard Caddell (ユトレヒト大学/ネレウスフェロー)は、4月8日にフィンランドのロバニエミで開催された ICE LAW Project の極地環境での人間行動に関わる法令に関するワークショップ(Workshop on Laws and Regulations Currently Guiding Human Behaviour in Icy Environments)に招かれ講演した。これは海と海氷の法律を取り巻く問題を探求するワークショップである。
Caddellは、この会議の最初のセッションで“After the Thaw: Ice Retreat and the Emerging Regulation of Newly Exposed Marine Areas(雪解けの後:海氷の現象と新たに露出した海域での新しい法律について)”という題でプレゼンテーションを行った。彼は、南極の氷棚、人為的活動と管理、及び雪が解けた土地での今後の問題と南極北極間でのこれらの問題に関する協力について議論した。
さらに別の講演では、極地への航行の増加、人間的側面、漁業、先住民コミュニティについて考察した。
ICE LAW(不確定かつ変化する環境に関するプロジェクト:法律、人新世(アントロポセン)及び世界)は、両極の氷が溶けることで影響が及ぶ地域における法律、資源管理、先住民の視点といった様々な側面を調査している研究と政策関連項目に関する研究プロジェクトである。このワークショップでは、海氷付近での人間活動に関わる国際法や管理慣行の機能について検討し、さらなる研究の方向性を探った。