ダニエル・ポーリー教授(ネレウス運営委員会議長、 諮問委員会委員 )とウィリアム・チュン准教授(ネレウス統括、主任研究員)が共著した論文、“Polar lessons learned: longterm management based on shared threats in Arctic and Antarctic environments” (ダウンロード PDF) がFrontiers in Ecology and the Environment(科学誌)に掲載された。この論文では、気候変動、汚染、過剰漁業、侵入生物種などを含む、北極、南極がさらされている脅威について考察している。「気候変動の要因となる温室効果ガスの排出が減らせるまで、気候変動に関係する汚染や過剰漁業、侵入生物種を含む他の脅威に対処することが大事である。」と論文中で忠告している。
要旨:
北極と南極地では、その土地や域外での人間の活動が増えるにつれ、複数の環境への脅威が問題となっている。ここでは、主応力者、気候変動を含む極地生態系への主な脅威、そしてそれが汚染や水産資源の過剰搾取のような他の脅威に相互作用し悪化させていることについて観察している。世界的な大気の温室効果ガス排出の減少が進んでいないので、気候変動に相乗的に相互に作用し、より扱いやすいかもしれない脅威の管理をすることを提案している。それは極地保護として短期から長期にかけてより重要となる。この論文中では、汚染物質緩和、外来生物を減らすためのバイオセキュリティ協定、漁業や海洋環境の規則のようなトピックに関して、科学研究から学んだ根拠に基づいた教訓をどのように両極間で共有することが出来るかを示している。国際的な協力の拡大の元で、これらの極地横断の教訓を当てはめ、北極と南極両方での環境管理を改善することが十分に出来るだろう。
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