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極地環境での人間行動に関わる法令に関するワークショップ

Richard Caddell (ユトレヒト大学/ネレウスフェロー)は、4月8日にフィンランドのロバニエミで開催された ICE LAW Project の極地環境での人間行動に関わる法令に関するワークショップ(Workshop on Laws and Regulations Currently Guiding Human Behaviour in Icy Environments)に招かれ講演した。これは海と海氷の法律を取り巻く問題を探求するワークショップである。

国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ) PrepCom3 サイドイベント

ネレウスプログラムは、3月27日から4月7日にかけ、ニューヨークの国連本部で開催された国家管轄権外区域の海洋生物多様性に関する第3回準備委員会会議でサイドイベントを開催した。本準備委員会は、国連海洋法条約に基づく公海の保護について、法的拘束力のある文書を作成する過程で国連総会へ勧告するために設立されており、公海の管理に関する様々な議論が交わされている。今回、ネレウスプログラムでは、デューク大学フェローのダニエル・ダンが中心となり「隣接:法的判例、生態学的なつながり、そして伝統的知識が、いかに海における近接(公海と沿岸の関係性)に対する私たちの理解を広げるのか 」と題したサイドイベントを4月4日にニューヨークの国連本部にて開催した。

新規漁業の規制について:新たな魚資源に対する規制

By Richard Caddell, Nereus Program Fellow at Utrecht University

水産物の世界的需要に対応するために、現在の漁業を大きく変える必要があることが顕著となっている。気候変動やそれに関する変化が、漁業資源の分布に重大な影響を及ぼすと予測されていながら、多くの漁師たちが、すでに生態学的能力および経済的能力以上の漁を営んでいる。多くの魚種が冷水域や深海へと移動している。これは、漁業が撤退したり、新たな装置や技術が必要となる可能性があることを意味する。規制面からみると、これらの傾向において、漁業資源の変化による勝ち負けの状態が起こるので、ガバナンスが重要な意味を持つことになるだろう。

保全の事例研究:エストニアの自然保護

Richard Caddell(ユトレヒト大学/ネレウスフェロー)が先日発表した “Wilderness protection in Estonia“では、ヨーロッパ原生自然管理のケーススタディとして、エストニアの事例を用いた。 Caddellは、「エストニアで素晴らしい自然保護がなされていることは、あまり知られていない。エストニアでは、13世紀から人がほとんど立ち入らない自然保護区を設けており、EUの中でもこの分野に関して厳しい法規制を敷いている国である。エストニアの島々や沿岸の大部分の保全状態が良く、比較的手つかずの状態であり、さらに責任を持って運営されるエコツーリズム産業がある。

南極海における紛争解決と調査捕鯨

Richard Caddell(ユトレヒト大学/ネレウスフェロー)の論文“Dispute Resolution and Scientific Whaling in the Antarctic: The Story Continues”がAsia-Pacific Journal of Ocean Law and Policy に掲載された。論文では、日本が南極海で行う調査捕鯨に対する国際司法裁判所による判決が意味することを調査した。

海域をまたぐ魚類および高度回遊性魚類資源の管理:ネレウス、国連公海漁業協定査定にてサイドイベントを開催

魚に国境は関係ない。1982年に制定された国連海洋法条約により、沿岸国は、200海里水域まで伸びるエリア、排他的経済水域(EEZ)内で、漁業を管理する権利を獲得した。しかしながら、無論、魚は海の中に引かれた架空の線に固着することはない。

世界の生物多様性保全条約間での相互影響

Richard Caddell(ユトレヒト大学/ネレウスフェロー)は、2016年6月に出版された Research Handbook on Biodiversity and Lawの一章に“‘Only connect’? Regime interaction and global biodiversity conservation” を寄稿した。この章は、生物多様性を取り扱ういくつかの異なる国際条約、特定種や生態系の保全を扱う国際合意を考察したものである。

Richard Caddell、 Arctic Circle Conferenceにてプレゼンテーションを行う

リチャード・カデル博士(ネレウスシニアフェロー、ユトレヒト大学国際法)は、10月17日にアイスランド、レイキャビクの Harpa Centreで開催されたArctic Circle Conferenceで論文を発表した。Arctic Circle Conferenceは、各国首脳、上級外交官や学識者による一連のプレゼンテーションが特徴となり、北極圏の学問や外交における主要イベントとして一躍その名を広めている。