The Conversation と Newsweek に先住民の水産消費に関する記事が掲載される
メキシコにおけるスペインの統治とその後の先住民統合政策に抵抗した先住民セリ族は、メキシコ北西 部の乾燥気候にある先祖代々の沿岸および海洋領土の一部に対して、ようやく正式な権利を得た。彼ら の生計は海の資源に維持されてきたが、現在は魚資源の減少により外部との競争と戦わなければならな くなっている。」とYoshitaka Ota(ネレウスディレクター・政策)とAndrés Cisneros-Montemayor(ネレウスプログラムマネージャー)はThe Conversationの中で記述している。
「このようなケースは、北極から南太平洋にかけて世界中の約3,000万人の沿岸先住民に起こってい る。しかし、最近まで、彼らがいかに水産物に依る所が大きかったのか、あるいは彼らが生活するため の魚資源の重要性というのは数値化されてこなかった。」
この記事では、 先住民の水産消費量に関するネレウスプログラムの最近の研究 の過程を概説し、政策的包意と食の主権の問題や人間の安全保障について考察した。この記事は、後にNewsweekに掲載され た。
北極の気候変動と漁業
北極では温暖化がより早く進むことにより海氷が溶け、魚の新たな生息地となった。より南方の海洋の 温暖化により、冷水魚は適した環境を求め移動している。
WWF’s The Circleの“Fishing in a Warmer Arctic”の記事中に、Vicky Lam(ネレウスフェロー)が気候変動に伴う新しい漁業や経済的影響について記述している。
北極域の温暖化は、世界全体の平均よりも速く進み、侵入生物種の増加、海洋酸性度の上昇、また海氷 が減少し商業漁船が増大することによって引き起こされる人間活動の増加など、北極海の生態系に複数 のストレスを引き起こす。これらの変化は、捕獲量、品質、漁獲予測可能性に変動をもたらしており、 そのすべてが北極での漁業経済に直接的な影響を及ぼしている。」とLamは記述する。詳細は14ページへ 。
寿司に関する予測
雑誌Viceに掲載された記事 “Sushi as We Know It Will Be Wiped Out by 2050“ では、気候変動や乱獲が放置された場合に、2050年に私たちが食べられる寿司の種類がどのように変わってしまうかを考察して いる。
「全てのデータの収集後、数十年後に寿司を囲むテーブルには全く違う魚が乗っているだろうとまず考 えた。どこにでもある寿司レストランで、今は普通に注文できる寿司ねたが、相当高級品になってしま い、簡単に手に入らなくなるかもしれない。」とWilliam Cheung(ネレウスディレクター・科学)は話す。