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アオブダイ研究:アンティグア・バーブーダでのフィールドワーク 

By Julia Mason, Nereus Fellow at Stanford University

8月、私の大好きな活動をして数週間を過ごした。美しい場所で、友人のフィールドアシスタントをしたのだ。私の研究のフィールドワークは、漁師にインタビューをすることである。これはこれで楽しく興味深いのだが、生態学者として海に飛び込むことは格別である。

西アフリカの漁業、気候変動、養殖:世界銀行と西アフリカ地域漁業委員会ワークショップ

西アフリカは、気候変動に最も脆弱な地域となる可能性がある。この地域では、生計をたてたり、重要な食糧源を確保するために漁業に依存するところが大きい。現在、西アフリカの海洋資源は、乱獲や気候変動(気候変動に起因する海の温暖化により、その海域の魚資源がより冷たい海へ移動する)に脅かされている。ネレウスプログラムの研究によると、二酸化炭素排出量が現在のレベルで推移する場合、この地域では漁業関連の雇用は50%減少し、年間総損失は3億1,100万ドルになると見込まれている。

気候とカタクチイワシとイワシ

国際連合食糧農業機関(FAO)によると、カタクチイワシとイワシは2012年の世界漁獲量の13%を占めた。人間、海洋哺乳類、海鳥、イカ、および他の魚が、これらの小魚を消費する。また、水産養殖飼料、工業用油、および健康補助食品にも使用されている。Annual Review of Marine Scienceに掲載された Rebecca Asch (プリンストン大学/ネレウス同窓生)とRyan Rykaczewski(サウスカロライナ大学/ネレウス同窓生)が共著した新しい研究 “Climate, Anchovy, and Sardine” は、カタクチイワシとイワシの過去、現在、未来についての論文である。

地中海の生物地球化学の領域:客観的多次元および多変量環境アプローチ

Gabriel Reygondeau (ブリティッシュコロンビア大学/ネレウスフェロー)が筆頭著者として執筆した研究、“Biogeochemical regions of the Mediterranean Sea: an objective multidimensional and multivariate environmental approach” がOceanography に発表された。この論文では、地中海の生態系に生物地球化学/生体空間的枠組みをあてはめた。筆者らは、これまでの研究のほとんどが、海表面は異なる環境変数に作用されると仮定し、海表面の生態系を海底の生態系まで拡大することはできないと示唆している。そのため、この分析では垂直次元が重要であり、また小規模で深度によるゾーン分けの中での違いを考慮した保全管理の必要性を強調している。

海をイラスト化する:海洋生態系の複雑さを描くための過程

By Jenn Paul Glaser, Nereus Program Consulting Artist
このブログでは、日本財団ネレウスプログラムの美術コンサルタントとして携わった共同プロセスについて検証する。私は、我々が住む惑星の海洋と漁業の美しさと複雑さを讃える、17のイラストレーション製作を依頼された。最終的にこのアートワークシリーズは、ネレウスの指揮の下、スタッフ、ネレウス科学者の国際ネットワーク、経済学者、政策立案者が、18ヶ月間に渡り協力し、創作された。私は、世界中の6機関からの素晴らしい賢人たちと協力して取り組んだことを光栄に思う。私たちの目的は、最先端の研究を土台として、自然の概念を絵画的デジタルコラージュで産みだすことだった。作品の中には、少なくとも16の多様な海洋生態系の中で、合計約30種が描かれている。

海の熱波ースイス連邦工科大学チューリッヒ校ブログ記事

熱波は、陸地だけでなく海でも起こっており、とりわけ北東太平洋では「The Blob」と呼ばれたり、2010年と2011年にはオーストラリアの西海岸で短期間の熱波が発生している。Thomas Frölicher (ネレウス同窓生)は、Zukunftsblog(持続可能性に関する事実と見解)内の記事 “Heatwaves in the ocean – a risk to ecosystems?”(海の熱波ー生態系へのリスク)で、これらの「海の2つの例外的な熱波」について概要を述べている。彼は、これらの熱波が海洋生物種や生態系に与える影響について説明している。

ウッズホール海洋研究所にて海洋炭素と生物地球化学(OCB)サマーワークショップを開催

By Rebecca Asch(プリンストン大学/シニアネレウスフェロー)

海洋炭素と生物地球化学(以下OCB) サマーワークショップは、海の炭素循環と栄養素の循環についての研究を率いる研究者たちが、その分野での発展を議論し、共同で新たな研究の取り組みを計画するために集まる科学会議である。今年は、アメリカ、マサチューセッツにあるウッズホール海洋研究所で7月25日〜28日に開催された。

Thomas Froelicherの海洋生態系の多様な要因の出現に関する 論文がBiogeosciences誌に掲載

ネレウスプログラムの同窓生で、2012−2013年のシニアリサーチフェロー(プリンストン大学)であったトーマス・フローリカーが共著した論文、 Emergence of multiple ocean ecosystem drivers in a large ensemble suite with an Earth system model がBiogeosciencesに掲載された。この著者たちは、温暖化、酸性化、貧酸素化、生物生産量の撹乱、などの海洋生態系の多様な要因の出現について調査した。