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Yoshitaka Ota

ネレウス今週のニュースー12月9日

沿岸域先住民が同国の非先住民と比べて、一人当たり15倍以上の水産物を消費している、というネレウスプログラムの研究がPLOS ONEに掲載された。

また、この研究は “Indigenous peoples of the world’s coastlines are losing their fisheries — and their way of life“という記事で、ワシントンポストに掲載された。

世界の先住民漁業の重要性:先住民一人当たりの水産消費量は居住国の平均水産消費量の15倍に達する

沿岸に住む先住民の一人当たりの水産消費量が、居住国全体の平均水産消費量の15倍に達するという研究結果が、PLOS ONEに発表された(太田義孝、アンドレス・シスネロス)。これは世界で初めて、先住民漁業をグローバルな規模で定量的に分析した論文であり、日本財団ネレウスプログラムがオリジナルに作成したデータベースをその基盤としている。また、本研究は、漁業政策と社会的人権を一環として捉え、食糧(料)主権と文化アイデンティティが国際海洋政策において重視されるべきであることを提起している。

ネレウス今週のニュース

“Emptying seas, mounting tensions in fish-hungry Asia” がNikkei Asian Reviewに発表された。魚資源が乱獲されているにもかかわらず、需要が増加しているアジアにおける海洋と漁業の現状と将来について論じ、Yoshitaka Ota(ネレウスディレクター・政策)による洞察を記事として掲載した。

国際自然保護連合(IUCN)世界自然保護会議

国際自然保護連合(以下IUCN)世界自然保護会議が、9月1日〜5日にかけ、ハワイ・ホノルルで開催された。世界自然保護年次会議には、「conserving the environment and harnessing the solutions nature offers to global challenges」を目標に掲げ、関係者、各組織のリーダー、政界からの政策立案者、市民組織、先住民グループ、ビジネス、学者など何千もの人々が集結した。

国際海洋保護区会議 (IMCC4)

国際海洋保護区会議(IMCC) がカナダのニューファンドランド島、セントジョーンズにて7月30日〜8月3日に開催された。この会議には、「今後の海洋保護科学と政策への新しく強力なツールを開発する」ために海洋保護の専門家と学生を結集した。「海洋科学は重要な意味を持つ」をテーマに、今年の会議では、政策立案者や利害関係者に影響を与えるための戦略に対処し、海洋食料安全保障、海洋科学技術、海洋政策など、興味のあるいくつかのトピックに分割した議論が展開された。

海洋問題における分野横断的解決策:ネレウスプログラム年次総会

今日、そして未来に、海や漁業が直面する多くの問題を解決することは困難である。

例えば、ある一種類の魚を例にとってみても、その種の個体数、その種が生態系にどのように寄与しているのか(何を食べて、何に食べられるのか)、気候変動の影響をその生態系がいかに受けるのかを考察することが重要だ。それだけではなく、その魚を重要な食料源とし、生計を立てる源としている人々がいるか。法律によって誰がその魚の漁を許可され、またその法律は公平なのか。そしてその魚は、伝統的に、霊的に先住民の人々にとって重要であるのか。その魚は観光業のために重要なサンゴ礁に住んでいるのか。この質問は一見終わりがなく、パズルの各ピースに関するハイレベルな知識なくして回答することはできない。

海洋外交ー国連における健全な公海のための交渉

Yoshitaka Ota(ネレウスプログラムディレクター・政策)、 Rashid Sumaila,(OceanCanada Researchディレクター/ネレウス名誉リサーチアソシエイト)は、4月27日、Marjo Vierros(国連大学サステイナビリティ高等研究所非常勤シニアフェロー、Liu Institute客員研究員)がLiu Institute for Global Issuesにおいて講話した際、パネリストとして参加した。

ハッカソン(Hack-a-thon)を取り入れた、海の温暖化に関するコミュニケーション戦略

Surya Vanka氏が生み出した新たなデザインコミュニケーションの手法 ”Design Swarm(デザインスウォーム) “は、Controlled chaos(管理された混沌)と説明しても良いだろう。現代社会が直面する社会的な問題を解決するために多様な頭脳を効率良く結集させるこの手法は、今後その完成度が高くなるにつれて期待が持てるかもしれない。産業デザインのリーダー的存在であり、マイクロソフト社の元UXディレクター であるVanka氏により発案された、ハッカソンとブレインストーミングを融合させたこの革新的な手法は、解決策が強く求められる問題に取り組むために世界中から注目されている。