急進的な未来の海:SFプロトタイピングを使用したシナリオ構築
シナリオを構築することが、個人、コミュニティ、企業、国家が未来に対処する能力開発に一役買うかもしれない。シナリオは、積極的に思案し、来るべきものを予期し、行動するための重要なツールとなる。
シナリオを構築することが、個人、コミュニティ、企業、国家が未来に対処する能力開発に一役買うかもしれない。シナリオは、積極的に思案し、来るべきものを予期し、行動するための重要なツールとなる。
2016年は、ネレウスプログラムにとって実りある年となった。ネレウスプログラムは、海と漁業に関する素晴らしい研究と話題を提示することができた。ここでは、今年私たちのウェブサイトで最も人気のあった上位10の記事を紹介する。
Andrew Merrie(ストックホルムレジリアンスセンター/ネレウスフェロー)が、ネレウスフェローシッププログラムの一部として、世界の海と漁業に関する急進的未来のSF作品を4つ創作した。また、これらの物語に加えたSimon Stålenhag 作のイラストがWired に掲載された。
海は、急速に変化している。私たち次第で今後の未来の海が変わる、ちょうどその時に出くわしているのだ。
Andrew Merrie(ストックホルムレジリアンスセンター/ネレウス同窓生)は、このような未来の海は、異なるのではないのかということに関心を抱く。SFプロトタイピングと呼ばれる革新的方法を利用して、世界の海と漁業に関する4つの急進的未来を考案している。2つのシナリオは、より理想郷的未来を、残り2つはより暗黒郷的未来を描写している。それらは、異なる方法で、物語様式でスペキュレイティプ(思弁的)・フィクションとして書かれている。例えば、旅行雑誌記事、死亡記事、TEDのようなトークを文字におこしたもの、過去記事を再掲載したシリーズものなどである。
「ネレウスプフェローシップについて初めから何が興味深かったかというと、あらゆる分野の研究者たちが、未来の漁業や世界の海を予測するという途方も無い挑戦に携わっているということだった。私の博士課程を通して、ガバナンスの観点から未来の海がどのように価値あるものだと述べるか、 というこの質問に常に取り組んできた。社会科学の観点からは、予期モデルは構築できない。予測は不確かである。しかし、未来の経路や新しい挑戦の出現や漁業ガバナンスへのアプローチ方法を理解できる。」とAndrew Merrie(ストックホルム大学/ネレウスフェロー)は述べる。