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気候とカタクチイワシとイワシ

国際連合食糧農業機関(FAO)によると、カタクチイワシとイワシは2012年の世界漁獲量の13%を占めた。人間、海洋哺乳類、海鳥、イカ、および他の魚が、これらの小魚を消費する。また、水産養殖飼料、工業用油、および健康補助食品にも使用されている。Annual Review of Marine Scienceに掲載された Rebecca Asch (プリンストン大学/ネレウス同窓生)とRyan Rykaczewski(サウスカロライナ大学/ネレウス同窓生)が共著した新しい研究 “Climate, Anchovy, and Sardine” は、カタクチイワシとイワシの過去、現在、未来についての論文である。

本論文ではまず、カタクチイワシとイワシの進化と個体群史を概説し、それらの生物学および移動パターンにおける類似点および相違点も考察した。次に、現状として、窒素供給および湧昇システムの影響、ならびに現在の資源変動の理解を含め、これらの魚種がどのように環境に関係しているかを再検討した。

カタクチイワシとイワシは、繁殖力が高さを含め共通の特徴が多々見られる。 Image: “Anchovies” by Aaron Brown, CC BY-NC 2.0.

最後に、海洋温暖化、酸性化、生息地の圧迫、栄養供給量、季節学、食物網の変化、水産養殖の需要を通じて、気候変動がいかにしてカタクチイワシやイワシに影響を与えるかについて述べた。

要約:
カタクチイワシとイワシは、変化する気候の下、数十万年にわたり生産的な海洋領域に生存してきた。現在、これらの魚種は数十年から数世紀の期間で変動をつづけてきた気候変化、またはそれ以上の大きさの新たな気候変動にさらされている。私たちは、湧昇、循環、および河川から生じる生息地外からの窒素の供給によって、カタクチイワシおよびイワシの個体群の大きさが制限されると仮定した。カタクチイワシとイワシの気候変動への反応予測は、一連のモデルタイプ、低栄養段階への気候の影響の考慮、高栄養段階への漁業の影響、及びこれら2つのタイプの魚の特性において構築されている。分布、季節学、栄養供給、プランクトン組成、生産、生息地の圧迫、漁業、順化と順応は、海洋温暖化、酸性化、脱酸素、そして変化した水分学によって影響を受けるかもしれない。これらの魚に対する気候変動の影響を決定するためには、個体群の観察とモデル技能の評価が不可欠である。

REQUEST ARTICLE

カタクチイワシとイワシの個体群数とその生息地における新たな生産のための硝酸塩の主な供給源 Source: Checkley, D.M., R.G. Asch and R.R. Rykaczewski. Climate, anchovy, and sardine. Annual Review in Marine Science, Vol.9:i-493.

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