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論文ハイライト

水産物認証とエコラベルの多様性と包括性:アジアの展望

アジアは、水産物の生産と消費ともに盛んである。世界の漁師や養殖業者の84%がアジアにおり、世界の漁獲、漁業製品の70%以上がここで消費されている。アジア内での認証水産物の需要は、ヨーロッパや北米のような他の地域よりも遅れている。ここでは、不均等に開発された認証スキームを示唆しているが、アジアで認知さえれば大きな可能性を持つものである。

太平洋クロマグロは海を渡って移動する

太平洋クロマグロは危機にある。初期の資源量と比べ、2.6%まで資源が減少している。クロマグロは乱獲され、その資源減少は止まる所を知らない。この悲惨な状況を改善するために、その魚資源の適切な管理がますます重要になっているのだが、そのために必要な魚の生態や移動パターンの情報が限られているのが実情だ。

気候変動と海洋漁業:世界の脆弱性指数トップの開発途上国

ネレウスプログラムフェローRobert Blasiak、Jessica Spijkers、 ネレウス研究責任者Henrik Österblomの共著による新しい論文がPLoS ONEに発表され、147か国の脆弱性指数の分析により、開発途上国や小島嶼開発途上国(SID)が気候変動の漁業への影響に最も脆弱であるということを明らかにした。

レポートー海洋と持続可能な開発目標:コベネフィット、気候変動、社会的平等

健全な海を保つことが、世界の持続可能な開発に様々な形で有効である、という日本財団ネレウスプログラムのレポートが発表された。気候変動と社会的平等に取り組みながら、海洋を修復することで、貧困が緩和され、暮らしが成り立ち、世界中の何百万人もの人々の健康が向上する。

ブルーカーボン排出量に対する解決策:バングラディッシュ沿岸におけるエビの養殖、マングローブ森林破壊、気候変動

バングラディッシュの養殖生産量は、中国、インドネシア、インド、ベトナム、フィリピンに次ぎ6番目である。バングラディッシュは、有利な物理的特性を持ち、特にクルマエビ養殖に非常に適している。沿岸コミュニティーにおいて、エビ養殖によって生計の機会が多様化してきており、200万人以上の人々が、魚の養殖、魚市場、魚の加工、魚の輸出に関わっている。

気候変動ー海洋食物連鎖における汚染物質の相互作用

気候変動が海洋に及ぼす影響のリストを考えたとき、海面上昇、海水温上昇、海洋酸性化がまず最初に挙げられる。William Cheung (ネレウスプログラムディレクター・科学)と Rashid Sumaila (OceanCanadaディレクター/ネレウスリサーチアソシエイト(名誉学位))は、海の中で重要ではあるが、ある意味意外な気候変動関連のストレス、海洋汚染物質を探求したレビュー論文を共著し、Global Change Biology に掲載された。