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国連海洋会議:3日目

By Lucy Harrington, Nereus Program intern

国連海洋会議3日目は、漁業を持続可能にすること、小島嶼開発途上国(SIDS)や後発開発途上国(LDC)への利益を増加させることについて、加盟国代表間での本会議の議論が続いた。

サイドイベント「海洋ビジネス団体:SDG14実行のために提携すること」では、民間パネリストがビジネスコラボレーションとイノベーションを利用することで、持続可能な海洋目標達成のために彼らが貢献していることについて考察した。

このサイドイベントは、持続可能な開発目標14を実施するために、そのギャップを民間部門に橋渡しすることの重要性を紹介することから始まった。パネリストは、海洋の目標を達成する上でビジネス界が果たす重要な役割と、新たなビジネスと持続可能性の進展への要望を強調した。パネリストのRich Stavis(Stavis Seafood最高経営責任者)は、持続可能な水産物の規制に一貫性を持たせるために、非営利団体との活動の中での彼の役割について説明した。また彼は、この認証を取得する能力に欠けている漁業の課題にも言及した。

ネレウスレポート「海と持続可能な開発目標:コーベネフィット、気候変動、社会的平等」について、スウェーデンの公共ラジオ Sveriges Radio のインタビューに答えるGerald Singh(ネレウスフェロー)。

パネリストDonnie Browne(クルーズライン国際協会の海事政策担当副社長)は、グローバルフットプリントを削減するための同社の貢献について話した。環境への取り組みが彼らの義務であり、エネルギー効率の向上、廃棄物の削減、排出量の制御のための技術にいかに投資したかを強調した。すべてのパネリストの間で、SDG14の履行と協力することが最大の関心事であることは明らかであり、目標を達成するためにパートナーシップと技術革新を用いる様々な方法を聞くと非常に励まされた。海の持続可能性に対するビジネス界の視点と献身について聞くことはとても刺激的であった。

サイドイベント「海洋保護地域:SDG カタリストであるか」では、国連開発計画(UNDP)、セーシェル政府、UNDP GEF保護地域プロジェクト、 INVEMAR、野生動物保護協会、経済協力開発機構からのパネリストたちと、ネレウスプログラム政策ディレクター太田義孝博士との意見交換がなされた。

このサイドイベントの焦点は、海洋保護地域の利益と課題、および持続可能な開発目標を達成するためのその役割について考察することだった。ニューヨーク、シーシェル、コロンビア、コスタリカ、ガボン、マダガスカルの海洋保護地域の例によると、海洋保護地域が周辺地域と同様に海域内の海洋生産性を向上させている利点が明確な傾向であり、それは「スピルオーバー効果」として知られている。

太田博士のプレゼンテーションの中では、海洋保護地域の人間的側面と社会的平等の重要性を強調した。海洋生産性およびSDG目標におけるその他海洋保護地域の際立った利点を認めているが、将来の気候シナリオではこれらの地域が不確実であること、海洋保護地域の長期目標を達成するために効果的かつ効率的な管理の必要性があることを指摘した。海洋保護のための「行動規範」と、管理にコミュニティーを組み込むことの必要性を強調した。この討論の中で、「華やかな」履行後に海洋保護地域を施行すること、および地域コミュニティーのニーズに対する強固なフレームワークによって海洋保護地域を設計することの重要性が大きなポイントとして提起された。「海洋保護地域はSDG カタリストか」という質問の答えはYESだった。

国連海洋会議における国連総会

サイドイベント「沿岸域のブルーカーボンー食糧安全保障、持続可能な海および気候変動対策を支援する」は、オーストラリア政府がユネスコ国際海洋委員会、国際自然保護連合、コンサーベーション・インターナショナルおよび自然保全と協力して開催された。このイベントでは、ブルーカーボンについての簡単な紹介、社会、経済、および環境的成果を確保する役割、気候変動に取り組むことの重要性で始まった。

ブルーカーボンは、マングローブ、干潟、および海草の沿岸生態系に隔離され、貯蔵され、または放出される炭素である。これらの生態系は、陸生生態系より2倍から4倍の炭素を貯蔵すると言われている。しかし、これらの生態系が失われたり、破壊された時、その生態系が含んでいる炭素が放出され、世界的な排出源となってしまう。このサイドイベントの目的は、これらの生態系の認識を高め、自然保護活動を推進することだった。フィジー、オーストラリア、アラブ首長国連邦からのパネリストたちが沿岸保全を促進するための自国の戦略を紹介した。コンサーベーション・インターナショナル、WWF、CSIRO、および IUCN のようなNGOのパネリストたちは、沿岸の炭素修復と保全を追求するのに関係者の援助を目的としたワーキンググループについて説明した。パネリストたちは、ブルーカーボンが様々な他の持続可能な開発目標、特に目標13:気候変動に対する行動、に利益があることを強調した。



Lucy Harrington
Lucy is an undergraduate intern with the Nereus Program. She has worked with Dr. Ota and Dr. Teh examining the various aspects of fishermen job quality on a global fisheries scale. She will be returning to classes in the fall to pursue a bachelors degree in Marine Biology at Northeastern University in Boston, MA to graduate spring 2019. She is excited to be attending the Oceans Conference and very grateful for the opportunity!

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