Languages

William Cheung

ネレウスワークショップ:太平洋諸島国における小規模漁業の適応政策ーモントレーにて

ネレウスプログラムは、 カリフォルニア、モントレー市において、“Integrating climate change and small scale fisheries: Impact shocks and responses.(気候変動と小規模漁業の統合:そのインパクトと対応)ワークショップをスタンフォード大学Center for Ocean Solutions とウーロンゴン大学 Australian National Centre for Ocean Resources and Security (ANCORSオーストラリア国立海洋資源安全保障センター)とともに開催した。このワークショプは、6月7日から10日にかけ、アメリカのモントレーで開かれ、太平洋諸島国での小規模漁業の重要性と気候変動への適応戦略について考察した。

ネレウス今月のニュース

Andrés Cisneros-Montemayor(ブリティッシュコロンビア大学/ネレウスフェロー)がラジオ・カナダ・インターナショナル(スペイン語放送)のインタビューを受けた。彼は、温暖化、酸性化、氷河の溶解、乱獲、海洋生息地の破壊など世界の海に影響を及ぼしている現在の問題と、これらの変化が漁業自体や漁業によって生計を立てている人々にどのように影響するかについて説明した。

海洋問題における分野横断的解決策:ネレウスプログラム年次総会

今日、そして未来に、海や漁業が直面する多くの問題を解決することは困難である。

例えば、ある一種類の魚を例にとってみても、その種の個体数、その種が生態系にどのように寄与しているのか(何を食べて、何に食べられるのか)、気候変動の影響をその生態系がいかに受けるのかを考察することが重要だ。それだけではなく、その魚を重要な食料源とし、生計を立てる源としている人々がいるか。法律によって誰がその魚の漁を許可され、またその法律は公平なのか。そしてその魚は、伝統的に、霊的に先住民の人々にとって重要であるのか。その魚は観光業のために重要なサンゴ礁に住んでいるのか。この質問は一見終わりがなく、パズルの各ピースに関するハイレベルな知識なくして回答することはできない。

スタンフォード大学セミナー:パリ合意の目標を達成することで世界的、地域的海洋漁業が得る利益

パリは、グルメ料理を通して漁業への関わりが深い。というのも時折、そこに魚が含まれるためだ。しかし、2015年12月、パリがあの有名な国連気候変動会議(COP 21)の中心となった。二酸化炭素排出を世界規模で抑制するために目標を定めることが会議の目的であった。 Dr. William Cheung(日本財団ネレウスプログラムディレクター・科学/ブリティッシュコロンビア大学准教授)は、違う方面からパリと漁業を繋げた。彼の発表では、世界規模で最大二酸化炭素排出量についてのパリ合意の目標を達成したら、海洋漁業において世界と地域がどのような利益を生むかを論じた。

気候変動による海洋漁業、養殖、沿岸域の観光業、人間の健康への影響について:最新レビュー論文

2013-2014年に発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC) の第5次評価報告書では、気候変動と海の酸性化に対する海洋システムの脆弱性、影響、順応を強調していた。この研究分野は常に進展が見られ、この報告書が公表された後、“Observed and projected impacts of climate change on marine fisheries, aquaculture, coastal tourism, and human health: an update” が最新レビュー論文としてこのほど発表された。

ネレウスプログラムにおける気候変動による影響の予測モデルの不確実性に関する研究

気候変動は、海、また海に生息する生物種、海産物を食し生計を立てている人々に多大な影響を与えると予想されている。20世紀の初頭から、人間活動による二酸化炭素排出量により、海洋の物理的性質や科学的性質は変化してきている。海が温まり、酸素含有量が減っている地域も確認され、海洋種の生産性や分布に変化が起こっている。