パリ協定で掲げた気温上昇1.5度目標を達成すれば、年間600万トンの漁獲が可能となる
パリ協定で掲げた世界の気温上昇を1.5度以内に抑える目標を達成すれば、漁業に大きな利益がもたらされるだろう、という日本財団ネレウスプログラムの研究論文が学術誌Scienceに掲載された。地球温暖化が摂氏1度抑えられるにつれ、潜在漁獲量は年間300万トン以上増える可能性がある。
パリ協定で掲げた世界の気温上昇を1.5度以内に抑える目標を達成すれば、漁業に大きな利益がもたらされるだろう、という日本財団ネレウスプログラムの研究論文が学術誌Scienceに掲載された。地球温暖化が摂氏1度抑えられるにつれ、潜在漁獲量は年間300万トン以上増える可能性がある。
熱波は、陸地だけでなく海でも起こっており、とりわけ北東太平洋では「The Blob」と呼ばれたり、2010年と2011年にはオーストラリアの西海岸で短期間の熱波が発生している。Thomas Frölicher (ネレウス同窓生)は、Zukunftsblog(持続可能性に関する事実と見解)内の記事 “Heatwaves in the ocean – a risk to ecosystems?”(海の熱波ー生態系へのリスク)で、これらの「海の2つの例外的な熱波」について概要を述べている。彼は、これらの熱波が海洋生物種や生態系に与える影響について説明している。
Thomas Fröelicher(ネレウスプログラム同窓生/スイス連邦工科大学チューリッヒ校)は、イギリス、ロンドンで9月12日〜13日の両日開催された、王立協会の会議「温暖化する世界での海のベンチレーション(換気)と海洋脱酸素化について」に出席した。
Thomas Fröelicher(チューリッヒ工科大学/ネレウス同窓生)は、6月8日ハンガリー、ハンブルグのMax Planck Institute for Meteorologyにて合同セミナーを行った。
気候変動は、海、また海に生息する生物種、海産物を食し生計を立てている人々に多大な影響を与えると予想されている。20世紀の初頭から、人間活動による二酸化炭素排出量により、海洋の物理的性質や科学的性質は変化してきている。海が温まり、酸素含有量が減っている地域も確認され、海洋種の生産性や分布に変化が起こっている。
ウィリアム・チュン(ネレウスプログラムディレクター/科学)は、9月15〜18日にかけてブラジル国立宇宙研究所(INPE)で開催された 気候変動に関する政府間パネル (IPCC) にて、ネレウスプログラムの研究” Regional Climate Projections and their Use in Impacts and Risk Analysis Studies ”に関する発表を行った。
ネレウスプログラムの同窓生で、2012−2013年のシニアリサーチフェロー(プリンストン大学)であったトーマス・フローリカーが共著した論文、 Emergence of multiple ocean ecosystem drivers in a large ensemble suite with an Earth system model がBiogeosciencesに掲載された。この著者たちは、温暖化、酸性化、貧酸素化、生物生産量の撹乱、などの海洋生態系の多様な要因の出現について調査した。