ネレウス今週のニュース
気候変動がこのまま抑制されなければ、太平洋諸島の多くの国々が21世紀末までに、その海域に生息する海洋生物の50%-80%が失われるという日本財団ネレウスプログラムの研究がMarine Policyに掲載された。この海域では、気候変動の影響を最も受けるだろうと予測されている。
気候変動がこのまま抑制されなければ、太平洋諸島の多くの国々が21世紀末までに、その海域に生息する海洋生物の50%-80%が失われるという日本財団ネレウスプログラムの研究がMarine Policyに掲載された。この海域では、気候変動の影響を最も受けるだろうと予測されている。
西アフリカは、気候変動に最も脆弱な地域となる可能性がある。この地域では、生計をたてたり、重要な食糧源を確保するために漁業に依存するところが大きい。現在、西アフリカの海洋資源は、乱獲や気候変動(気候変動に起因する海の温暖化により、その海域の魚資源がより冷たい海へ移動する)に脅かされている。ネレウスプログラムの研究によると、二酸化炭素排出量が現在のレベルで推移する場合、この地域では漁業関連の雇用は50%減少し、年間総損失は3億1,100万ドルになると見込まれている。
Muhammed Oyinlola (ブリティッシュコロンビア大学/ネレウスフェロー)が、「よりレジリアントな海に向けて:将来の海の変化と人間社会への影響を予期し予測する」という題目で、海洋生物地球化学と生態系の統合研究(IMBER)により催されたClimEco5 Summer School に参加した。このサマースクールは、8月10日〜17日にかけブラジルのナタルで開催された。
水生種の養殖が、世界の食糧安全保障の課題を解決する重要な側面を担い始めている。漁業による水産物の供給は減ってきている。私たちが漁業による圧迫を減らすことこそが、魚資源を増やすことにつながる。しかし依然として、政府は、さらに魚が獲れるように水産業に助成金を支給し続けている。したがって、私たちの新たな方策として期待されるのが養殖である。我々は、動物性タンパク質の生産法を狩猟から畜産に変化させた。同様に、海では漁から養殖に変更する必要があるのではないか?これが私の議論である。養殖は、世界の人口増加に対応すべく、水産物供給をさらに促すための最良の選択肢なのだろうか。 養殖は、 8.8%ほどの平均増加率で、世界で最も成長している農漁業食品分野であることが明らかである。しかし、生態系への強い依存、設備からの環境への影響、あいまいな「養殖の持続可能性」の定義などから、養殖産業には悪いイメージがつきまとっている。
by Muhammed Oyinlola, Nereus Fellow
私たちは、どこへ行こうが無意識のうちに「私はここにいたのよ」と言いたげになんらかの痕跡を残している。カフェのマグカップに残した指紋、スーパーマーケットでかわす笑顔、仕事場では同僚にアドバイスしてみたり、はたまた他人の問題に首を突っ込み解決しようとしてみたり。(ここでは良い部分に注目しよう。)しかし、私たちは意識的に、また無意識のうちになんらかの問題を作り出している。一つ確かなこと。それは、良くも悪くも我々は確実に自分たちの一部を後に残しているということである。