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スタンフォード大学セミナー:パリ合意の目標を達成することで世界的、地域的海洋漁業が得る利益

パリは、グルメ料理を通して漁業への関わりが深い。というのも時折、そこに魚が含まれるためだ。しかし、2015年12月、パリがあの有名な国連気候変動会議(COP 21)の中心となった。二酸化炭素排出を世界規模で抑制するために目標を定めることが会議の目的であった。 Dr. William Cheung(日本財団ネレウスプログラムディレクター・科学/ブリティッシュコロンビア大学准教授)は、違う方面からパリと漁業を繋げた。彼の発表では、世界規模で最大二酸化炭素排出量についてのパリ合意の目標を達成したら、海洋漁業において世界と地域がどのような利益を生むかを論じた。

北大西洋における季節的な植物プランクトンの増殖は、カイアシ類の越冬方法に関係していた

Rebecca Asch (ネレウスフェロー/プリンストン大学)が共著した論文“Seasonal phytoplankton blooms in the North Atlantic linked to the overwintering strategies of copepods,” が、 Elementa: Science of the Anthropoceneに掲載された。この論文では、北大西洋での植物プランクトンの増殖がいつ、どのくらいの期間で起こるのかを観察した。著者達は、スプリングブルーム(春季大繁殖)開始日と増殖期間について、早期に増殖した場合は繁殖が長期に渡るという相関性を発見した。

気候変動による海洋漁業、養殖、沿岸域の観光業、人間の健康への影響について:最新レビュー論文

2013-2014年に発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC) の第5次評価報告書では、気候変動と海の酸性化に対する海洋システムの脆弱性、影響、順応を強調していた。この研究分野は常に進展が見られ、この報告書が公表された後、“Observed and projected impacts of climate change on marine fisheries, aquaculture, coastal tourism, and human health: an update” が最新レビュー論文としてこのほど発表された。

未来のグローバル海洋ガバナンス:Andrew Merrie がフェローシップを終了

「ネレウスプフェローシップについて初めから何が興味深かったかというと、あらゆる分野の研究者たちが、未来の漁業や世界の海を予測するという途方も無い挑戦に携わっているということだった。私の博士課程を通して、ガバナンスの観点から未来の海がどのように価値あるものだと述べるか、 というこの質問に常に取り組んできた。社会科学の観点からは、予期モデルは構築できない。予測は不確かである。しかし、未来の経路や新しい挑戦の出現や漁業ガバナンスへのアプローチ方法を理解できる。」とAndrew Merrie(ストックホルム大学/ネレウスフェロー)は述べる。

ネレウスプログラムにおける気候変動による影響の予測モデルの不確実性に関する研究

気候変動は、海、また海に生息する生物種、海産物を食し生計を立てている人々に多大な影響を与えると予想されている。20世紀の初頭から、人間活動による二酸化炭素排出量により、海洋の物理的性質や科学的性質は変化してきている。海が温まり、酸素含有量が減っている地域も確認され、海洋種の生産性や分布に変化が起こっている。

ハッカソン(Hack-a-thon)を取り入れた、海の温暖化に関するコミュニケーション戦略

Surya Vanka氏が生み出した新たなデザインコミュニケーションの手法 ”Design Swarm(デザインスウォーム) “は、Controlled chaos(管理された混沌)と説明しても良いだろう。現代社会が直面する社会的な問題を解決するために多様な頭脳を効率良く結集させるこの手法は、今後その完成度が高くなるにつれて期待が持てるかもしれない。産業デザインのリーダー的存在であり、マイクロソフト社の元UXディレクター であるVanka氏により発案された、ハッカソンとブレインストーミングを融合させたこの革新的な手法は、解決策が強く求められる問題に取り組むために世界中から注目されている。