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Andres Cisneros-Montemayor

ネレウス今週のニュースー12月9日

沿岸域先住民が同国の非先住民と比べて、一人当たり15倍以上の水産物を消費している、というネレウスプログラムの研究がPLOS ONEに掲載された。

また、この研究は “Indigenous peoples of the world’s coastlines are losing their fisheries — and their way of life“という記事で、ワシントンポストに掲載された。

世界の先住民漁業の重要性:先住民一人当たりの水産消費量は居住国の平均水産消費量の15倍に達する

沿岸に住む先住民の一人当たりの水産消費量が、居住国全体の平均水産消費量の15倍に達するという研究結果が、PLOS ONEに発表された(太田義孝、アンドレス・シスネロス)。これは世界で初めて、先住民漁業をグローバルな規模で定量的に分析した論文であり、日本財団ネレウスプログラムがオリジナルに作成したデータベースをその基盤としている。また、本研究は、漁業政策と社会的人権を一環として捉え、食糧(料)主権と文化アイデンティティが国際海洋政策において重視されるべきであることを提起している。

海洋漁業の世界地図

Sea Around Usは、過去10年間で、特に漁獲30%が無報告であることを突き止め、世界の漁獲に関するより正確な見解を構築してきた。Daniel Pauly とDirk Zeller率いる、273カ国からの400人の研究者たちによる研究成果が、Global Atlas of Marine Fisheriesと題した520ページの本に編集された。

メキシコは、環境保護の予算削減や生態学的持続可能な人間開発を優先することを再考すべきである

By Andrés M. Cisneros-Montemayor

メキシコで、2017年の予算が発表された。予算の削減幅が大きい上位5項目の中に、環境保護(37%減)、文化(30%減)、教育(11%減)が含まれた。政治的美辞麗句はさておき、これらの削減は、この分野が小規模な長期的問題であり、重要性も迅速性もない問題と捉えられている事を反映している。環境、文化、教育を重要視する国際政策の認識の高まりに矛盾するだけでなく、一連の人間開発目標に互いに関わり合うため、このような考えは問題である。

国際海洋保護区会議 (IMCC4)

国際海洋保護区会議(IMCC) がカナダのニューファンドランド島、セントジョーンズにて7月30日〜8月3日に開催された。この会議には、「今後の海洋保護科学と政策への新しく強力なツールを開発する」ために海洋保護の専門家と学生を結集した。「海洋科学は重要な意味を持つ」をテーマに、今年の会議では、政策立案者や利害関係者に影響を与えるための戦略に対処し、海洋食料安全保障、海洋科学技術、海洋政策など、興味のあるいくつかのトピックに分割した議論が展開された。

コガシラネズミイルカが絶滅危惧種になったのは漁業の問題だけではなく、社会的、生態学的問題でもある

気候変動の記事が新聞の一面を飾ったり、1頭のライオンが殺された、という投稿がFacebookで一気に何千もの人々に拡散されるエコフレンドリーな世の中であるのに、絶滅の危機に瀕しているネズミイルカの存在すら知られていないということがなぜ起こるのだろうか。

コガシラネズミイルカは、1996年には600頭が確認されているが、2016年には60頭に激減しており、異常な速さで絶滅の危機に直面しているという事実が、今月初めにMexico’s Minister of the Environment and Natural Resources で報告された。最大でも1.5メートルにしかならない世界最小の海洋哺乳類だ。黒い目や、死後でさえも笑ったように見える丸い口を持ち、十分に可愛らしい要素を持ち合わせている。

ネレウスワークショップ:太平洋諸島国における小規模漁業の適応政策ーモントレーにて

ネレウスプログラムは、 カリフォルニア、モントレー市において、“Integrating climate change and small scale fisheries: Impact shocks and responses.(気候変動と小規模漁業の統合:そのインパクトと対応)ワークショップをスタンフォード大学Center for Ocean Solutions とウーロンゴン大学 Australian National Centre for Ocean Resources and Security (ANCORSオーストラリア国立海洋資源安全保障センター)とともに開催した。このワークショプは、6月7日から10日にかけ、アメリカのモントレーで開かれ、太平洋諸島国での小規模漁業の重要性と気候変動への適応戦略について考察した。

ネレウス今月のニュース

Andrés Cisneros-Montemayor(ブリティッシュコロンビア大学/ネレウスフェロー)がラジオ・カナダ・インターナショナル(スペイン語放送)のインタビューを受けた。彼は、温暖化、酸性化、氷河の溶解、乱獲、海洋生息地の破壊など世界の海に影響を及ぼしている現在の問題と、これらの変化が漁業自体や漁業によって生計を立てている人々にどのように影響するかについて説明した。

OceanCanada Partnership会議

Andres Cisneros-Montemayor (ブリティッシュコロンビア大学/ネレウスフェロー)が、5月24日から27日までカナダ、バンクーバーで開催されたOcean Canada Partnership会議に出席。