第4回 IMBER(海洋生物地球化学・生態系統合研究)の国際ワークショップIMBIZOが、2015年10月26日から30日にかけ、イタリアのトリエステにあるIstituto Nazionale di Oceanografia and Geofisica (OGS)において開催された。この会議には、世界中から科学者や研究者が集まり、どのように海洋の自然環境システムと人間社会の活動(特に漁業)の影響に関する知見を統合し、多重な地理的スケールを考慮し、環境影響ストレスを処理、分析するかを考察した。
この会議で、フィリップ・アンダーウッド(UNEP-WCMC/ケンブリッジ大学/ネレウスシニアフェロー)は、Madingley General Ecosystem Modelに基づいた漁業モデルの構築のための計画概要をポスター発表した。それは、モデル海洋生態系の安定性をテストするためにデザインされた相当数の実験と、様々な程度で漁業負荷がかかる中において、異なる管理シナリオによって期待される効果の概要を説明した。
また、ウィリアム・チュン博士(ネレウスプログラム統括・科学)が、物理的プロセス(東部境界線湧昇システム)が経済と食料安全保障につながるという議論を生態系力学を用いて説明し、ヘンリック・オスターブロム博士(Stockholm Resilience Centre/ネレウスプログラム研究責任者)が、バルト海のナショナルケーススタディについての講演とポスター発表を行った。