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Daniel Dunnの海洋前線とシーマウントの生産性に関する論文がFish and Fisheriesに掲載

ダニエル・ダン(デューク大学 Marine Geospatial Ecology Lab、ネレウスリサーチフェロー)の環境条件と海洋前線がどのように海面下の山、海山の生産性を促進するかについての論文、“A perspective on the importance of oceanic fronts in promoting aggregation of visitors to seamounts” (PDF) がFish and Fisheriesに掲載された。

要約:

すべてのシーマウントが海洋生物の生産性、生物量、生物多様性において豊かな海域であるわけではいということが、最近の研究によって示された。それゆえ、シーマウントの生産性の基礎となっている要因とメカニズムを理解することが、今日のシーマウント研究において大きな課題となっている。多くの海洋生態学パラダイムを明らかにするために、将来的な分析に海洋学データを取り入れることが特に重要であると提案されている。海洋前線のような継続して起こる水路学上の特徴は、生物活性を高めたり、海洋動物の分布や移動パターンを決定付けるものとして認知されてきた。しかし、海洋動物が集団でシーマウントを訪れる動きに関連して、海洋前線の重要性はまだ理解されていない。ここでは、海洋前線が、動物が集団でシーマウントへ向かうことを助長しているのか調査するために、勢いよく、継続して、頻繁に起こる海洋学上の特徴を示す衛星観測と並んで、太平洋シーマウントのデータセットを解析した。私たちの分析では、海洋前線がより頻繁に起こるシーマウントは、平均的なシーマウントよりもまぐろを集める傾向があることを示唆している。しかし、ある閾値を超えた時に限り、海洋前線が海洋動物を集合させる要因となっている可能性を示している。これらの結果は、概して環境条件、特にシーマウントの生産性を促進する海洋前線が重要であることを意味する。それゆえ、様々な時間と空間のスケールにおいて、シーマウントの生産性を促進している海洋条件を徹底的に調査することは、今後のシーマウント研究における必須課題となるだろう。

Figure 1. Thermal ocean front frequency map for the study area from 2006 to 2012 (percentage of time for which a strong front was observed, based on 8-day periods). White dots represent the location of seamount considered in this study, and the colour scale bar represents front frequency.

2006〜2012年に研究地域で行った、海洋前線温度分布図(8日間で強い前線を観察することができた時間的割合)白点はこの研究で取り上げたシーマウントの位置を、また色がついた横軸目盛りは、前線の頻度を示す。

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